物件売却の場合、売却の決断から物件が市場にでるまでの準備期間はかなりのストレスを感じることが多いはずです。慣れ親しんだ我が家を売却する、それは「放つ」事。物件準備のための断捨離も「放つ」という行為。「放つ」ということは多くの方にとってかなり勇気のいるプロセスではないでしょうか。物件売却を考え始めた時点からまずは不動産エージェントとコンサルテーションを行い、エージェントの意見も参考にしながら熟考し、物件売却に関する心の整理や準備をしましょう。売買契約が成立しエスクローに入るとバイヤーの契約不履行が起こらない限り、セラーは売買契約をキャンセルすることはできません。ですから、しっかりとお考えになり売却決断をすることが非常に大切です。
ここでは、売却プロセスをステップバイステップでご説明します。
売却ステップーAT A GLANCE
売却12ステップーEXPLAINED
ステップ1 不動産エージェントとのコンサルテーション
まずは不動産エージェントとコンサルテーションのアポイントメントをお取りください。コンサルテーションではあなたの売却動機や売却後の予定、売却スケジュールについてのご希望を不動産エージェントに話し、売却下準備のためのガイダンスを受けましょう。この際、不動産エージェントはCMA(Comparative Market Analysis/物件価格比較分析)に基づき割り出した販売価格を提案します。最終的な値決めはステップ3で行いますが、この時点での不動産エージェントの意見は是非参考にしてください。また、不動産媒介契約(リスティングアグリーメント/Listing Agreement)を不動産エージェントとこの時点で結びましょう。尚、売主専任の不動産エージェントはリスティングエージェント(Listing Agent)と呼びます。
ステップ2 売却の下準備(商品化)/物件写真撮影
さあ、ここからが大仕事です。物件を商品化するプロセス、下準備です。売却ガイド、ステージング、売却ガイド動画、また不動産エージェントのガイダンスを参考に物件の下準備をしましょう。このステップでは売主と不動産エージェントのチームワークが大切になってきます。不動産エージェントは競合物件がどのような状態かも熟知していますので、不動産エージェントの意見にはしっかり耳を傾けながら下準備を行いましょう。断捨離する勇気もここではかなり要求されてきますのでストレスに感じることもあるかと思いますが、物件をより良い価格で売却するためには欠かせないプロセスです。この点に焦点置き、目的意識を持って物件の下準備を行えば、ストレスも軽減できるはずです。
下準備が無事完了した時点で、プロの不動産写真家による物件写真撮影となります。物件写真は買主を惹きつけるための大切な要素です。物件がフォトジェニックであるためには下準備がいかに大切であったかがここで試されます。
ステップ3 最終値決め/MLS(マルチプルリスティングサービスーMultiple Lisitng Service)への掲載
物件を市場に出す前の最終値決めをします。すでに販売価格を決定されていても再度CMAを不動産エージェントより見せてもらい、販売価格を再確認し、決定しましょう。MLSへの掲載準備がこの時点整いますので、リスティングエージェントが掲載手続きを行います。
ステップ4 売り出し開始/オープンハウス/マーケティング
物件のMLS掲載後、早ければ掲載直後に不動産エージェントからの問い合わせが入ることもあります。物件の内覧はアポ入り、アポ無しなど売主希望の方法はMLSに物件情報と併せて掲載します。内覧指示に関する情報はエージェントのみ閲覧できるようになっています。できる限り多くの方に物件を内覧してもらうべきですので、内覧のアポや時間的な制約は最小限に抑えましょう。不動産エージェント向けオープンハウス(ブローカーオープン/Broker Open)は物件エリアによって指定された曜日にありますので、リスティングエージェントはブローカーオープンを行い、週末には一般人のためのオープンハウスを行うことになります。不動産エージェントやバイヤー以外にも見知らぬ方々が物件を訪れることになりますので、貴重品や処方薬などはしっかり管理してください。
オープンハウス以外の内覧では買主は不動産エージェント同伴で物件を訪れることになります。
ステップ5 オファー受領/カウンターオファー/契約成立
オファーを受領しました。オファーの数は物件によって様々ですが、良好物件であればマルチオファーは一般的でしょう。オファーへの対処方法は信頼できるリスティングエージェントであれば、各オファーの詳細を分かり易く説明します。この時点で満足行くオファーがあれば、即合意しても構いませんが、カウンターオファーももちろんできますので、リスティングエージェントのガイダンスを受けながら、冷静に決断しましょう。全条項について買主との合意が書面でなされた時点で売買契約成立(アクセプタンス/Acceptance)がおこります。
ステップ6 エスクロー開設
不動産売買契約に合意が成立。この日がエスクローのゼロ(0)日目となります。買主は合意後3営業日内に手付金をエスクローに送金することになります。経験と質の高い不動産エージェントがあなたのエージェントであれば、エスクロークローズまであなたをしっかりサポートしてくれます。
ステップ7 開示書(ディスクロージャー)の準備/買主への提出
売主は開示書を準備します。この時点で一部の開示書は既に準備を終えている場合もあります。契約では売主は契約合意後7日(暦日)以内に買主に開示書を提出する義務があります。開示書の中には第三者機関により準備されるレポートも数種ありますが、この場合、エスクロー会社、リスティングエージェント、第三者機関はしっかりタグを組んで必要開示書の期日内入手を進めていきます。売主による物件についての開示は特に綿密にそして正直に行ってください。開示するべきかどうか迷っている事も、迷いがあるからこそ公明性大に開示することがベスト。
ステップ8 買主の修理リクエスト受領とネゴ/買主のコンティンジェンシーの除去とフルコミットメント
買主はホームインスペクションの結果を基に修理リクエストを提出してきます。買主には修理リクエスト提出の権利がありますが、物件はAS-ISのそのままでの売却が契約の基本です。ですから、売主はリクエストに対応、非対応のどちらでもよいのですが、具体的な対応選択肢として次のようなものがあります。1)修理を全部行う、2)修理を一部行う、3)修理を全く行わない、4)買主に修理費用としてのクレジットを与える(額は売主判断)、または5)売却価格で調整。修理リクエストのネゴシエーションが完了、双方合意し、買主の住宅ローンの正式承認を含む契約に基づく全ての購入条件が期日通り満たされたら、買主は全コンティンジェンシーを除去し、購入のフルコミットメントに入ります。
お 引 越 し 準 備 開 始
ステップ9 不動産譲渡証書(Grant Deed)への署名
売主は公証人の面前で不動産譲渡証書に署名します。一般的にはエスクロー会社にて署名できます。売主が外国在住の場合、エスクロー開設後なるべく早い時期にアメリカ大使館かアメリカ領事館在勤の公証人とアポをとり不動産譲渡証書に署名することになりますが、署名済不動産譲渡証書は普通郵便でなくフェデックスなどでエスクロー会社に返送しましょう。
ステップ10 クロージングコスト見積書確認
エスクロー会社発行のクロージングコスト見積書を確認します。
お 引 越 し 完 了
注意:シロアリ駆除のための修理や燻蒸作業を売主が対応する場合、お引越し準備を前倒で完了させ、空き家の状態で行うことがベストです。燻蒸作業を売主がまだ住んでいる状態で行う場合、売主は2泊3日程の外泊が必要となります。)
ステップ11 買主の最終物件確認(Final Walk-Through)
買主による最終物件確認が行われます。この最終確認の目的は1)合意された修理がなされていること、2)物件のコンディションがオファー時と同等であること、この二点の確認です。
ステップ12 登記完了/取引終了/鍵の引き渡し
買主の住宅ローン資金や頭金の残金・クロージングコストは登記日前日までにはエスクロー指定口座に送金されます。不動産譲渡証書をはじめ買主側の約束手形やローン契約書が登記され、タイトル会社は登記完了を郡登記所と確認。登記完了をエスクローに連絡します。エスクローはその連絡を受け、双方不動産エージェントに連絡をします。リスティングエージェントは買主のエージェントに鍵を引き渡し、その後買主に渡されます。エスクローは売主のローン完済手続きや売却益の送金などを含む勘定精算を行い、最終クロージングコスト清算書(Final Closing Statement)を発行。エスクローはクローズします。
売却益の引き渡しは、あなたの指定銀行口座への送金か、エスクローに出向き小切手をピックアップします。どちらかの選択はエスクロー中にエスクロー会社に指示します。銀行送金が一般的です。登記確認が午前中になされれば、エスクロークローズ当日に送金を受けることもありますが、午後の登記確認の場合、翌営業日となります。(カリフォルニア州内送金の場合。)
お問合せ、ご相談は: Miyuki Chinone (ちのね美由紀) REALTOR® DRE#01791056 310.714.0880(直通)310.802.2455(ボイスメール) E-Mail: info@miyukichinone.com、または、miyukichinone@msn.com |
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